2011年8月12日〜16日 劒岳
メンバー/羽賀、櫻井、小林、岳友(涼さん)、椿尾、森田(14日のみ)

ルート
12日 大阪−立山
13日 室堂−B.C
14日 八ッ峰Y峰Cフェース 剣稜会ルート−八ッ峰の頭−長次郎−B.C
15日 源次郎尾根−劒本峰−B.C
16日 B.C−室堂−立山−大阪

8/12(金)
仕事を終え21:00に櫻井さんとJR尼崎から車でいざ立山へ!
羽賀さんチームは先に立山へ向かう。

8/13 (土)
3:00 頃立山に到着し、少し仮眠する。
羽賀さんチームと合流後、ケーブルカーの始発(6:20)に乗車し室堂へ向かう。
これからの山行に夢膨らませ気合が入る!でも眠い・・・。
室堂着後ルート確認を行う(7:20)。本日は熊の岩まで行く予定であったが積雪が多いため B.Cにするには難しいとの事。検討後、劒沢キャンプ場をB.Cにすることになった。そうと決まれば今日の山行は楽勝だ!多少荷物が重かろうが問題なし。
B.Cに向け出発する(9:15)。天気も良く視界良好!地獄谷のガスに苦しめられたが
約1時間半で剣御前小屋へ到着。少し休憩をとる。
劒沢キャンプ場着(11:30)。テント場を決め、明日の仕度をし、さぁさぁ宴会だ!!
櫻井さんと、羽賀さんが上げてくれた大量のビールを片手に「カンパーイ!」
今日の晩御飯は食担の小林さんが用意してくれたそうめんと特製つゆ。旨かったです。
17:30就寝

8/14(日)
0:30起床。まだ明かりが付いているテントもある。朝ご飯?はお茶漬け。
本日登攀予定の八ツ峰VI峰Cフェースはバリエーションルートの入門編と言われる超人気ルート。非常に混み合うとの事なので、早くに出発する(1:30)。
暗い登山道を歩くのはとても静かで涼しく月星が綺麗で気持ちが良い。普段都会では感じる事の出来ない時間。特にこの日は獅子座流星群が見られるとの事。上を見上げれば流星がゆっくりと落ちていった。「玉ちゃんに男を・・・ 」と祈りつつ劔沢雪渓を下る。
左側に平蔵谷、源次郎尾根が見えしばらく歩くと長次郎谷に辿り着く。ここからが本番だ!
気合いを入れ直し谷に入る。出発から約4時間、ようやくIV峰Cフェース取り付きに到着。周りをみるとまだ誰もいない。一番だ!(5:15)。準備をし、羽賀・櫻井・椿尾チームと涼さん・小林チームに分かれ剣稜会ルート登攀開始(5:30)。
1ピッチ目:約35m II?III級 リード /羽賀さん
スラブから取り付く。ホールドも分かりやすくしっかりしている。テラスに出たところで終了。
2ピッチ目:約40m II級 リード /羽賀さん
凹角からフェースを登る。快適、快適。フリクションもよく利く。
3ピッチ目:約40m III級 リード /羽賀さん
スラブ状フェースを登る。快適、快適。
下を見ると沢山のパーティがこのフェースを登ろうとしている。さすが人気ルートだ。
1時間来るのが遅かったら結構な時間待たなければならなかったと思う。
4ピッチ目:20m II級 リード /羽賀さん
リッジをトラバースする。怖かったが、ホールドもしっかりしており、足の置き場さえ間違えなければ問題なくクリアできるポイント。
5ピッチ目:25m II級 リード /羽賀さん
易しいリッジを登る。ここもホールドが分かりやすくしっかりしているので快適に登れる。
登攀途中、左側を見ると壁が切れ落ちている。「落ちたら死ぬなあ。」と思った所でCフェースの終了点に到着(7:30)。周りを見ると槍ヶ岳、鹿島槍、白馬まではっきりと見える。
しばらくすると涼さん・小林さんチームも到着。記念撮影をし、VII、VIII峰を縦走して下山する。VIII峰は直登せず巻く事にする。巻き道にしばらく悩んだが約25mのルンゼを登りVIII終了(11:30)。終了した所で北方稜線を縦走している清家君が待っていてくれた。すでに劔本峰をピストンしてきたとの事。櫻井さん・小林さん・椿尾はここで登攀終了。B.Cまで戻る準備をする。羽賀・涼さんは八ツ峰ノ頭まで行くとの事。実は自分も行きたかった。
長次郎谷の雪渓を下る。下る。下る。こんなにこの谷長かったかなと思いつつ下る。
ようやく長次郎谷を抜け劔沢雪渓を登る。ここが本日一番の核心だと感じた。疲れた身体にこの登り雪渓は辛い。ようやくB.Cに到着した(15:30)さすがに14時間行動は疲れた。B.Cで本日入山した会長が待っていてくれた。全員B.Cに戻ってきた所で2回目の宴会だ!会長が持ってきてくれたビールと野菜・肉炒めを頂き、本日の食担の涼さんのパスタを食べ、会長が持ってきてくれたメロンを食べ腹一杯になった所で就寝。会長!ほんとに美味しいメロンありがとうございました!(19:30)

8/15(月)
2:30 起床。朝ご飯はお茶漬け。
本日の予定は源次郎尾根縦走→劔本峰→B.C。
3:30 出発。会長と清家君が見送ってくれた。約1時間歩いた所で尾根取り付きに到着(4:30)。登攀開始(5:00)。
開始からいきなりの急登。息が切れる・・・。岩と灌木の中の登攀が多かった。ようやくI峰南側のピークに到着する(7:30)。落石させずに登ると言う事が非常に難しい。やせ尾根をクライムダウンしII峰への登り返しとなる。岩とハイマツの間を登り、II峰の懸垂地点に到着。最後に30m懸垂しコルへ降りる(10:00)。昨日VI峰の頂上からこの懸垂場所で懸垂している人を見たとき凄いな?って思ったが、今自分が懸垂する事になると嬉しく感じる。ここで源次郎尾根終了!後は本峰を目指してひたすら登ればいい。約1間半後、本峰到着(11:30)。少しガスがかかっていて景観は良くないが満足だ。ここに立つのは5月の春合宿以来だ。あの時は雪の上だったのに、経った3ヶ月で全く景色が違う。同じところに立っても季節によって違う景色を楽しめるのも、登山の醍醐味なのかもしれない。休憩し、一般道を下山しB.C到着(13:00)。
全員がB.Cに戻ってきた所で3回目の宴会だ!予定していた山行は無事終わり後は、飲んで寝て帰るだけ。残ったビールを飲み、会長から教えてもらった“スカタンゲーム”をする。意外にもメチャメチャ盛り上がり、とても疲れた。一眠りし本日の食担の自分がケンミンの焼きビーフンとラーメンを作り、就寝(19:30)。

8/16(火)
4:30 起床。朝ご飯は丼。
本日の予定は、下山→大阪。まだ、山に籠っていたい気もしながら出発(5:30)。劔御前小屋を越え室堂に到着。(8:00)
立山駅到着後3日ぶりの風呂に入り、大阪へ帰る。

まとめ
今年の夏は合宿がないため今回の山行になったが、自分にとっては合宿と変わりなく良い経験になった。自分に今足りないもの、これから身につけていかなければならないもの、得意なものが少し見えたと思う。とりあえず入門編はクリアしたということで、次は1ステップ上げた場所に行きたいと思う。最後に羽賀さん、涼さん、いろいろ気を使わせたと思います。良い山行にして頂き有り難うございました。

 文章/椿尾