山域     八ヶ岳 大同心南稜〜小同心クラック

日時     H27年4月11日〜13日

メンバー    大内 大内()

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20:00出発 122:00美濃戸山荘P到着。今回も美濃戸山荘までデミオで入った。

雪はほぼゼロ、おなかをこすることもなく行けました。車中で仮眠、4時頃来た車がエンジン掛けっ放しで少々うるさかった。

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4:30起床。目覚まし鳴らず30分寝坊。朝食はオニギラズ。

最近の定番でイロイロな味を楽しめておいしい。準備を整えて5:15出発、すっかり明るくなってヘッドランプ不要。

朝は結構冷え込んで手指先がジンジンする。登山道の残雪が凍ってるので滑らないように慎重に歩く。

なんとか日帰りで帰ってこれるだろうと踏んで今回はテント類は持たずアタック装備だけなので荷が軽く楽だ!

赤岳鉱泉6:40着。トイレ休憩後出発、大同心沢から大同心稜に上がる辺りで先行パーティーに追いつき道を譲ってもらう。

 

8:50 大同心南稜取付き着。残置スリングの付いた支点は氷で覆われていてバイルで叩いて氷を落として登攀準備をする。

1P目 涼

久々の本ちゃんで「緊張する〜」とか言いながら登りだせば結構なランアウトをもろともせずスイスイ登って行く。

1ピン目が遠かったのでこっちがヒヤヒヤした。

2P目 大内

ルートが色々取れるので迷いながら登ったが少し左へ寄り過ぎてしまったようでバンドを使って右へ移動しピッチを切る。

3P目 涼

トサカ岩を目指して水平移動動的に登り、雲稜ルートの最終ピッチの取付き付近のバンド帯に突き当たり終了。

そのまま進むと大同心正面雲稜ルートの最後のピッチとなり、ここをつなげて登っているパーティもいるようだが、

これは次回、下から登ってつなげることにして今回は南陵ルートとして登攀終了(10:50)

そのバンド帯を右へトラバースし懸垂ポイントへ行き20m程懸垂し次の懸垂ポイントで50m懸垂して鞍部に立ち、

そこから小同心へ向かって10分程登り返す。

 

12:00 小同心クラック取付き着。先行パーティーのセカンドが1P目の最後付近を登っていた、

そして取り付きにはザックにストックを突き刺した一般登山者?と思われる方が1名うろうろしていた。

何か間違えて来てしまったのか、小同心を間近で見ようとして来たのか?と思って見ていたら先行者が登り終えるとおもむろに岩をつかんで登り始めた!

初めは、「ちょっと真似事だけしてすぐ降りてくるのかな?」と思って見ていたがフリーソロでズンズンズンズン登っていく、

「どーしよー、落ちんといてやぁ」「何かあっても知らんでぇ」と思いながら見ていると1P目を見事に完登!

当の本人はどう感じているのか知るすべもないがそこからクライムダウンはもはや不可能。

どうするのかなぁと思ってみていると2P目も登り出した!「これはひょっとしたら相当なクライマーなのかも?」と言うことにして我々も登り出す事にする。

 

P目 涼 12:20

セルフを取る支点や岩角がないのでセルフもゼロピンも無しで登りはじめる、幸いビレー地点は広く平らだ。ここも1ピン目が遠く適当な岩角も無いのでヒヤヒヤしながらビレーする。半分を過ぎた辺りで涼が乗った左足のスタンスが崩壊!一瞬身構えるがホールドをしっかり摑んでいたので無事に通過しホッとする。

P目 大内 12:45

このルートのハイライトのチムニー登りのピッチ。昔々の正月に登っているはずだが思い出は甦らない、おかげ様でオンサイト気分で登ることが出来ました。チムニーに入り込まずに登った方が登りやすい。

P目 涼 13:10

私が2P目を長く伸ばし過ぎた為3P目は10m程で終了した。

P目 大内 14:00

少し歩いて最後の壁に取り付く。グレードは3級程度だが30m程あるのでスタカットで登る。

登り切った所が横岳の頂上!頂上の標識でビレイをして涼を引き上げる。14:20登攀終了。

 

昔々に登った時は立って居られない程の強風で周りの景色を見る余裕も無かったですが今回は穏やかな晴天に恵まれ、

眺望を堪能する事ができました。(その辺りの詳細は2009年の山行記録参照)

後は景色を眺めながら一般道を横岳〜硫黄岳へと歩き、赤岳鉱泉に17:00着。

とてものどが渇いたので鉱泉で飲み物を買って小休止。暗くなる前に!と下山を再開する。

北沢ルートはもいつも2箇所ショートカットする所があるのですがうっかりしていて

1箇所ショートカットしそびれたおかげで予定より15分位長く歩くはめになってしまい18:40車に到着。

林道の最後の方でお腹をこすったが車は無事でホッとした。その夜は諏訪のビジネスホテルでのんびり1泊して帰阪。

 

あとがき

去年の中山尾根もそうでしたが4月も後半になると山はすっかり春の気配で、

特に今回の様に天気が良いとインナーグローブで充分登れるので非常に楽チンです、

とは言え久しぶりの本チャンクライミングで体が思うように動かず慎重に登りましたが日帰りで2本登る事が出来て良かったです。

それにしても小同心のソロクライマーはなんだったんだろう?

 

装備に関して  

服装 天気よければ春山仕様で充分

   日焼け対策も忘れずに

登攀具

   カム類は使いにくい、ハーケン2〜3枚の方がいい(無くてもなんとかなるが)

 となると、ピッケルよりはバイルが必要

 スリングヌンチャク2人で10セット程でOK

 ロープ 50mダブル1セット

その他

今回のクライミングとは関係ないが、冬山入門として赤岳鉱泉小屋を拠点に、横岳または横岳から硫黄岳の往復、

または行者小屋を拠点とし赤岳往復の一般道を歩くルートはオススメ。

また、北八になるが、黒姫ヒュッテを拠点とした天狗岳往復も雪山慣れトレーニングにはいいと思う。

気象条件など考えて行けば、4シーズンの山行を一回り経験した人には厳冬期でもテント担いで単独または同じような力量の人達で行ってみてはどうか。

ちなみにこれらの登山内容は会としての山行対象にはならないのであしからず。()

文章/大内

 


堰堤広場の先 雪はほぼなし

 


赤岳鉱泉 アイスキャンディーもすっかり融けた

 


大同心正面基部 1パーティー取り付いていた


小同心

 


大同心南陵終了点 バックに小同心稜