コンデリ報告書(期間:2017318日〜415日、報告者:小林玉喜)

1)概要

大阪府山岳連盟70周年記念として2016年年明けに公募された海外登山隊に参加した。

20163月以降、月1回ほどのペースでトレーニングとミーティングを実施。

登る時期は2017年春、登る山の条件は「ネパールの6,000m以上」「一般ルート隊とバリエーション隊の2隊がBCまで同じ行動を取る」「11.5カ月で登れるところ」ということで、

クーンブ地方の2エリアを選定し、201610月、K山岳会のIさんとアルデの森田さんが偵察を行った結果、一般ルート隊はコンデ・リ、バリエーション隊はテンカンポチェに登ることに決まった。

私はバリエーション隊に応募していたが、休みが3月中旬〜4月中旬までの約1カ月しか取れないこともあり、

今回の遠征では難易度よりも「ヒマラヤ登山を経験し、6,000m峰に登頂する」ことを目的に、一般ルート隊に参加することにした。

30歳で山を始めてちょうど10年。且つ、30代最後の山行。今後の山の方向性を見極めたいという思いもある。

なお、これまでの高所経験はヨーロッパアルプス(アイガー、ユングフラウなど最高4,500m程度)、ネパールトレッキング(4,500mで高山病の為下山)、キリマンジャロ(約5,900m)。

 

2)コンデ・リ(Kongde Ri)について

Kwandeとも呼ばれる。Nepal Mountaineering Association(NMA)が定めるGroupB NMA Climbing Peaks(いわゆるトレッキングピーク)のひとつ。

クーンブ地方にありナムチェバザールから北面がよく見える(登山ルートは南面)。

シャー、ロー、ヌプ(チベット語で東、南、西の意味らしい)の頂上から成り、標高はNMAによると6,011m6,093m6,187mという記載もある)。

トレッキングピークではあるが、メラピークやアイランドピークのように多く登られている山ではなく、当然、ツアー登山も無ければ、報告書もほとんど見つからなかった。

なお、「Ri」は「峰」の意味とのことで、現地では「コンデ」と呼ばれていたので、報告書内でもその呼び名を使わせて頂く。

参考:NMA Peaks一覧

http://www.nepalmountaineering.org/noticespage-13-NMA%20Peaks

@   「ナムチェバザールの丘から見るKongde Ri201312月撮影)」

 

3)メンバー

隊長:Iさん(60代男性)(テンカンポチェ隊と隊長兼務)

登攀L/記録:私(39才)

装備:Wさん(60代男性)

食料:Sさん(40代女性)  ※他メンバーは全て他山岳会の方。

4)現地ガイド

ガイドリーダー:Tul Bahadul Tamang(ツルさん) ※テンカンポチェ隊・コンデリ隊両隊を統括。

ガイド:Ram Kaji Tamang(ラムさん)

アシスタントガイド:Krishna Tamang(クリシュナ)

コック:Chhyombe Tamang(チョンベさん)

他ヘルパー5

※実際はテンカンポチェ隊のガイド、コック、ヘルパーも合同で両隊をサポート。

 

5)日程

 

予定

実際の行動

日付

先発隊

高度

後発隊(Sさん)

先発隊

高度

後発隊(Sさん)

3/18

KIXHKG=KTM

 

 

KIXHKG=KTM

 

 

3/19

KTM(装備確認、 買い出し)

 

 

KTM(装備確認)

 

 

3/20

KTM(装備CHECK 買い出し)

 

 

KTM(買い出し)

 

 

3/21

KTM(装備確認、買い出し)

 

 

KTM(観光局で登山許可の面談)

 

 

3/22

KTM(装備確認、 買い出し)

 

 

KTM(お参り、ツルさん宅訪問)

 

 

3/23

KTMLUKLAThadoKoshi

2600

 

KTMLUKLAThadoKoshi

2600

 

3/24

KoshiYak Kharka

3600

 

KoshiYak Kharka

3600

 

3/25

rest

3600

JAPAN(KANSAI)HKG=KTM

rest

3600

KIXHKG=KTM

3/26

Yak KharkaMore LaLumding Kharka

4300

rest

高度順応(Yak Kharka4,100m往復)

4100

rest

3/27

rest

3900

KTMLUKLAKoshi

Yak KharkaMore LaLumding Kharka

3900

KTMLUKLAKoshi

3/28

rest

5000

KoshiYak Kharka

rest

3900

KoshiYak Kharka

3/29

Lumding KharkaKongde BC

5000

rest

高度順応(Lumding Kharka4,300m往復)

4300

高度順応(Yak Kharka4,100m往復)

3/30

rest

5500

Yak KharkaMore LaLumding Kharka

rest

3900

Yak KharkaMore LaLumding Kharka

3/31

BCHigh CampBC(荷上げ)

5500

rest

高度順応(Lumding KharkaBC往復)

4800

以降、先発隊と同じ

4/1

rest

5000

Lumding KharkaKongde BC

rest、プジャ(お祈り)

3900

 

4/2

BCC1BC(荷上げ)

5000

est

rest

3900

 

4/3

BCC1

5500

BCC1

Lumding KharkaKongde BC

4800

 

4/4

C1TOPC1

6187

以降、先発隊と同じ

BCHigh CampBC(荷上げ)

5100

 

4/5

C1BC

5000

 

rest

4800

 

4/6

予備日

 

 

BCHigh Camp

5100

 

4/7

予備日

 

 

High CampTopBC

6100

 

4/8

Kongde BCLumding Kharka

3900

 

Kongde BCLumding Kharka

3900

 

4/9

Lumding KharkaMore LaYak Kharka

4300

 

Lumding KharkaMore LaYak Kharka

4300

 

4/10

Yaku KharkaLUKRA

2800

 

Yaku KharkaLUKRA

2800

 

4/11

LUKRAKTM

 

 

LUKRAKTM

 

 

4/12

フライト予備日

 

 

KTM

 

 

4/13

フライト予備日

 

 

KTM

 

 

4/14

KTMHKG

 

 

KTMHKG

 

 

4/15

HKGJAPANKANSAI)

 

 

HKGJAPANKANSAI)

 

 

 

(6)概念図

@  ThadoKoshiタドコシ AYak Kharkaヤクカルカ BLumding Kharkaルムディンカルカ

C ベースキャンプ(BC) Dハイキャンプ