2008年4月6日   雪彦山 三峰・友人登路ルート
メンバー/真嶋L、田中



4月5・6日の二日間で新人の田中にマルチピッチのトレーニングを行った。5日は地蔵岳東稜と右カンテ、6日は午前に三峰東稜、午後は少しグレードを上げて三峰・友人登路ルートを登る事にした。リードは全て真嶋。

1p目・三峰正面前傾斜帯の左、小ハング左側の凹角状の垂壁からスタート。人工A1とフリーを交えて直上し、少し右に移ってさらに直上。傾斜が落ち左上して木の根元でピッチを切る。約30b。ここから右上を見上げるとダイレクトルート3p目の大きな庇が見える。なんと、その下に巨大なスズメ蜂の巣が!直径70〜80aはあるかも。幸いにもスズメ蜂の姿は全く見えないので巣は空なのか?でもかなり心配・・・。田中はアブミの操作に不慣れな為か頑張ってオールフリーで登ってきた、お見事!

2p目・木から左下にバンドを5〜6b下りたテラスが2p目のスタート地点。傾斜はきついがホールド・スタンスの豊富なフェースを真上にある立木を目指して直上する。前半は支点が少なくランナウト気味だが、オールフリーで快適に登れる。約20b。

3p目・友人登路ルートのハイライト、左上ランペ。バンド左端から少し上がり、滑り台のような狭い左上ランペに入る。ランペ終了地点から右側の被り気味の垂壁に移るのが難しくA0で突破。少し右上して古いRCC&リングボルトが5本ある地点でハンギング気味にビレイ。このピッチはかなり高度感がある上に、硬く安定した岩質でブッシュも全く無く快適そのもの。田中は少し苦戦するが1回フォールしただけで抜けてきた。約35b。

4p目・最上段バンド上までフェースを直上。約15b。左には三峰東稜を登る中嶋・伊地知パーティーの姿が見える。どうやら三峰は大阪アルデで貸し切り状態♪

5p目・最終ピッチは目の前のリッジ沿いを行く。リッジ左寄りの被り気味の割れ目に入るが、小ハングで安易にヌンチャクを掴みA0としてしまう。あぁ、もったいない事してしまった!最後は易しいフェースを登り終了。約30b。

三峰・友人登路ルートは、雪彦山の数あるクラシックルートの中でも地蔵岳正面・紅菱会ルートと並ぶ好ルートだと思う。各ピッチ毎に細々と技術的な説明をしながらの登攀だった為、思ったより時間がかかってしまった(約3時間45分)。ダブルロープの操作・確保地点での作業など、今後も練習を積んでマルチピッチでのクライミングに慣れれば、田中もスピードアップできると思う。

文章/真嶋