2019年夏合宿 剣尾根R4

期間 2019年8月10〜12日
メンバー 吉田 小林
カテゴリ アルパイン無雪期
ルート 剣尾根R4

8/10 晴れ
 夜行バスで富山に到着し、地鉄で上市まで。上市からタクシーで馬場島まで9千円。
 7:20馬場島出発。取水口を過ぎて白萩川右岸を高巻き。雷岩で渡渉。
 

「雷岩の前を渡渉。小林は直前ですっ転んで全身ずぶ濡れになった為、靴のまま渡ったが、吉田さんは靴のままうまいこと渡り、左足が少し濡れた程度で済んだ。運動神経の差を改めて思い知る・・・。」

小窓尾根へ取り付く。結構きつい登り。1600m付近から池の谷へ下降。下降は割とすぐだった。池の谷を登る。雪渓も締まっており、快適。

「池ノ谷」 

「正面に剣尾根」

 14時ごろ剣尾根末端に到着。池の谷左俣の左台地にテント設営。水場は小窓尾根側にすぐ取れた。


「今宵のテント場」

 まったりと午後を過ごし、早い夕食とする。玉ちゃんがふるさと納税のウナギを御馳走してくれた。うまかった。私は五時半には寝てしまった。夜中おきてラジオ深夜便で時を過ごした。
 
8/11 晴れ
 3時起床、4時半出発。今回は馬場島から剣尾根登って室堂へ降りるため、軽量速攻した。30Lザックで荷は軽く、約10kg程度。玉ちゃんは帰りの着替えもないらしい。私は持っていた。
 早朝の雪渓登り。目的の剣尾根R4を目指す。 



「池ノ谷左俣を詰める」


アルパインは取り付きまでがひとつの核心。玉ちゃんのナイスルートファイングで3時間後の7時半取り付き到着。雪渓は安定しており、うまく取り付けた。
 吉田トップで登攀開始。やさしい右上ランぺ、支点は乏しく、ランアウト。問題なし。


「7:30、1P 目」 


 2ピッチ目玉ちゃん。さらに右上する。3ピッチ目、いよいよチムニー登場。「快適な内面登攀(日本登山大系)」ではあった。ただ、長年(初登1962年)を経て、もろい部分も多々あり。支点ごと崩壊したであろう剥がれた岩が多く見て取れた。


「3P目」


 
 その後も、4ピッチ目から6ピッチ目まで同様にチムニーを登る。左がかぶって右がねたスラブ。だんだん飽きてくる。それでも、長大なルートを独占し、日陰で快適な真夏の登攀だった。


「4P目」


「5P目。いい加減チムニー登りも飽きてくる・・・。」


「6P目。ようやく日向へ!」

7ピッチ目、ルンゼが尽きてハイマツを登り、剣尾根へ合流。R4完登。


「三ノ窓」

「剣尾根上半部。アプローチシューズor登山靴のまま登った。」

 ここからが長かった。剣尾根約3時間、下り長次郎のコルから熊の岩へ1時間。本日の合計11時間半行動でした。


「長次郎谷の左俣を下る。遠くに合宿本隊が待つ熊の岩。待っててくれる仲間が居ると思うと、足取りも軽くなる!」

8/12 晴れ
 下山日。熊の岩から室堂へ。5:45、昨日熊の岩で合流したアルデの仲間に別れを告げて、一足先に下界へ。長次郎雪渓を下り、出合から登り返すコースを取った。最後の室堂へののぼりが妙に長く感じた。次の山へ思いをはせて終了。11:10室堂着。立山温泉は、駅前の民宿千寿荘です。
 
後記 池の谷は、登山者少なく静かな登攀が楽しめました。クラシックルートは、人気ルートを除いて風化しつつあることを今回も実感しました。


 

文章:吉田 写真:こばやし